ユキノシタ

 
 住居の周辺に雨が降ると流れが出来る水路がある。毎年この季節には「ユキノシタ」が満開になってにぎやかになる。遠目には小さな白い花だが、近くでよく見ると可憐だけど少し自己主張の強い不思議な色かたちをしている。私は食べたことないが、葉っぱは山菜として天ぷらやおひたしにも用いられるらしい。
 6月に入り山の木々の緑もどんどん濃くなってきた。農作物の成長も早くなってきてるようだ。梅雨入りが早かったぶんだけ明けも早くなればいいのになぁ。

何の花でしょう?
<答えはクリック!>

CAFE KENZO SUN(カフェ ケンゾーサン)

 宇都宮市清原台にある『CAFE KENZO SUN』。店内にあしを踏み入れるといつもと変わらない穏やかな時間が店内に流れている。脱サラして瀬戸でうつわづくりをはじめて以来、毎年個展を開かせていただいてお世話になっている(アリガトウゴザイマス)。

 今の季節は日光の松月氷室さんの天然氷を使ったかき氷が大人気。口の中に入れるとスーッ、シュワっとまろやかにとける食感はいちど食べるとやみつきになる。松月氷室さんのブログを覗いてみたら氷の切り出しの最終日は2月11日とのこと。一番寒い時期に大変な作業をされるんだなぁと感心。



今年も『CAFE KENZO SUN』でささやかな個展を開催します。
期間は7月1日(金)から7月31日(日)。営業時間や定休日は下記の通りです。
私のうつわを眺めつつ穏やかなひとときをお過ごしいただければ幸いです。


CAFE KENZO SUN
宇都宮市清原台4-1-7

営業時間/11:00~21:00
     20:00(ラストオーダー)
定休日/木曜日      
    第1、第3日曜日



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春たけなわ

 毎年益子陶器市が終了した頃から季節の移り変わりが加速する。周辺の田んぼは4月中にほぼ田植えが終わり、いまは苗がグングン成長している最中だ。
 近くの田んぼに近づいてみたらゲンゴロウが泳いでいた。子供の頃はゲンゴロウやタガメなど宇都宮の郊外でよく見た記憶があるが、今では環境省のレッドデータブックに載るくらい希少な水生昆虫になってしまったらしい。もっともゲンゴロウに関しては、日本に生息する37属130種のうちの一部がレッドリストに載っているということなので、私の見たものが希少種かどうかはわからない。いづれにしてもきれいな水質を好むことはたしかだ。このあたりでは夏の夜に蛍も乱舞する。見えない“汚れ”が心配事として常に頭の片隅にあるようになってしまったが、ここらへんの田んぼの水はきれいだということを信じたい。
 

陶器市終了!

益子陶器市が無事終了しました。安定しない天候が続きましたがたくさんのお客さまにご来場いただき、幾度も震災の影響のご心配のお声をかけていただきました。お越しいただいたみなさま、ありがとうございます。今後も器づくりに精進していく所存です。どうぞよろしくお願いいたします!

益子陶器市 KENMOKUテント村2011春 開催中!

 陶器市の3日目は朝からあいにくの雨、その後テントを揺さぶる強風に見舞われましたが多くの客様にご来場いただきました。初日、2日目も例年どおりの人出があり、本日も含めご来場のお客様の笑顔が例年以上に印象的でした。テントにお越しいただいたみなさま、ありがとうございます。

 陶器市は5月5日まで開催してます。お越しの際は“KENMOKUテント村”にぜひお立ち寄りください!

アナグマ

 昨夜、窯を焚いているときに物音がしたので外に出てみた。すると前庭にケモノの気配が…。“キューキュー、フゴッフゴッ”みたいな鳴き声がする方に懐中電灯の光を当てたらタヌキぐらいのズングリしたイキモノ2匹がこっちに向かって突進してきた。少しビビって声を出しながら音が出るよう強く足を踏みつけ威嚇したら、1匹はUターンして退散していったがもう1匹は軒下へ逃げ込んだ。念のためと手頃な棒切れを手にしてしばらく離れた場所で様子をうかがっていたら、軒下からすごすごと這い出て来てこちらを警戒するでもなく居座っている。まるで緊張感が感じられない。デジカメでも持ち出しておけばよかったなぁと後悔しつつ、この際とばかりに懐中電灯の光を当ててじっくり観察してその姿を目に焼き付けて追い払った。

 ネットで調べたらネコ目イタチ科アナグマ属の日本産亜種“ニホンアナグマ”だとわかった。決めてはその独特な歩き方(走り方)。内股ぎみに少し体を左右に揺らしながら迫ってきたときの姿が印象に残っていて、YouTubeにあったアナグマの動画投稿を観たらそのものズバリだった。以前ハクビシンを目撃したことがあって眉間の白いすじが印象的だったが、アナグマの眉間にも薄く白いすじがあった。

 タヌキ、ハクビシン、イノシシ、野うさぎ、リスとこの地での野生動物の目撃コレクションに新たにアナグマが加わった。まるで“野生の王国”だ。爬虫類もいろんな種類がいるが苦手なので(特にカエル)見ないようにしている。虫も同様。野鳥は興味はあるが観察する手段がないので鳴き声だけ聞いている。

 例年、今くらいの季節にはウグイスのきれいな鳴き声がうるさいほどあちこちから聞こえてくるのだが今年はあまり聞こえない。自然環境の変化に敏感な野生生物だけによくないことを想像してしまう。

益子陶器市 2011 春

 4月29日(金)から5月5日(木)に開催される益子陶器市に出店します。今回の震災で益子も被災を受けました。が、当初の予定より3日間期間を短縮しての開催となります。いらしたことのある方はご存知のとおり、陶磁器にあまり興味のない方でも楽しめるイベントです。
 私も「見木陶苑・土空間テント村」内で出店します。陶器市期間中「豆カレー」屋さんがテント村入り口に出店しており目印になります。お越しの際はぜひお立ち寄りください。


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それでも春はやってくる

 我が家の裏に龍神山という小高い山がある。毎年3月の終わりくらいに輪番で集落の数件の家が龍神講というお参りをしている。那珂川町(旧馬頭町)谷川(やかわ)地区は地元でも評判の美味しいお米の産地で、龍神山は集落の田んぼに流れる水の源になっている。我が家は山に入る通り道になっているので毎年機会があればご好意で同行させてもらっている。

 標高300数メートルの山だが、山頂に近づくにつれ勾配が険しくなり普通のスポーツシューズでは滑ってしまうような山道が続く。ようやくたどりついた山頂には石でできた小さな祠があるのだが、先日の地震の影響か崩れてしまっていた。その横にそびえていた松の木も根元から倒れていた。崩れた祠を立て直し、木にしめ縄を渡しお神酒とお供えを捧げ祈願する。今年も水に苦労することなく美味しいお米が収穫できますように!私も大家さんや地元の方に毎年新米をいただくので他人事ではない。今年はそれに加え龍神山の山裾に建つ我が家が無事だったことのお礼をした。祈願の後はお供え物の煮しめ物やお赤飯をごちそうになりお神酒をいただく。ほろ酔い気分で近くにあるゴルフ場や集落などを山頂から眺望しつつ、しばし色々なことを忘れ気持ちの良い時間を過ごす。山を降りて家に帰ってきたらゴンが気持ち良さそうに草むらに寝ていた。鈍感なのか大物なのか地震にあまり動じないゴン。声をかけたらムニャムニャ言いながら寝返りをうった。ン!?け・せら・せらっていま言ったかオマエ。

 毎年、龍神講が終わってしばらくすると稲の種モミから苗作りが始まる。そして4月の下旬前後にかけて田植えがはじまる。大昔から何があっても毎年変わらず同じように日本人は苗を植え米を収穫してきた。今年もまた美味しいお米がきっと収穫されることだろう。

2011.03.12

 余震を警戒しつつ割れたガラスや品物の片付けをする。上空が宮城・福島方面へ行き来するヘリの航路になっているのか時おりローター音が通り過ぎる。
 被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、早期の復旧をお祈り申し上げます。

骨董 久楽楽

 宇都宮の骨董店「久楽楽(くらら)」にお邪魔してきた。知人である店主の合澤さんは私が馬頭町に工房を構える際にいろいろお世話になった恩人だ。たまにお邪魔して、その時どきにお店に入ってきた品物を拝見させていただいている(客にもならないのにいつもありがとうございます)。

 普段手にとることのできない平戸三川内焼や古伊万里など店内にある焼き物を物色しつつ、店主の骨董談義に耳を傾ける。お店の主力である李朝家具や骨董道具などに囲まれていると、年代物の磁力のせいなのか落ち着いた心持ちになり居心地がよい。

 最初の画像は李朝の乳瓶。お産に際して母乳をこれに入れてお乳の出がよくなるように神様にお供えしたという。骨董店が舞台の『時代屋の女房』のペルシャのなみだ壷を思い出した。内容はうろ覚えだが夏目雅子の美しさとペルシャのなみだ壷なる品物が強く印象に残った映画だ。

次いで李朝時代の携帯カップ。縁起物の桃をモチーフにしたデザインで金属製と木製のもの。裏側の造形・装飾が美しい。先端が片口様になっているのでカップ以外の用途もあったかも。




 さらに李朝時代のものと思われる小刀。魚をモチーフにしたデザインで刃が独特の角度で止まるようになっている。なにか特定の作業に使われたものらしい。




 李朝の銀製のスプーンとお箸。スプーンの見込みには家紋かなにかの彫り文様がある。銀製である理由は仮に料理に毒物が入っていた際に銀が化学反応して知らせてくれるからだとか。宮廷で使用されていた品物か。




 北海道で使われていた千両箱。金属製の装飾がアイヌ文様をイメージさせる。本体とふたの噛み合わせは時代を経ても寸分違わぬ正確さ。職人技にほれぼれする。




 ひとの手から手に伝わった古い道具にはなぜか惹かれる魅力がある。これが民芸のいうところの“用の美”につながるものなのか。まだまだ勉強不足。もっといろんなものを見なければ…。

 毎月第三日曜日に宇都宮二荒山神社下バンバ広場で開催されている「宇都宮骨董市」に骨董店「久楽楽」さんも出店されている。お出かけの際はぜひお立ち寄を。

陶磁制作 我妻淳 オフィシャルウェブサイト