昨夜、窯を焚いているときに物音がしたので外に出てみた。すると前庭にケモノの気配が…。“キューキュー、フゴッフゴッ”みたいな鳴き声がする方に懐中電灯の光を当てたらタヌキぐらいのズングリしたイキモノ2匹がこっちに向かって突進してきた。少しビビって声を出しながら音が出るよう強く足を踏みつけ威嚇したら、1匹はUターンして退散していったがもう1匹は軒下へ逃げ込んだ。念のためと手頃な棒切れを手にしてしばらく離れた場所で様子をうかがっていたら、軒下からすごすごと這い出て来てこちらを警戒するでもなく居座っている。まるで緊張感が感じられない。デジカメでも持ち出しておけばよかったなぁと後悔しつつ、この際とばかりに懐中電灯の光を当ててじっくり観察してその姿を目に焼き付けて追い払った。
ネットで調べたらネコ目イタチ科アナグマ属の日本産亜種“ニホンアナグマ”だとわかった。決めてはその独特な歩き方(走り方)。内股ぎみに少し体を左右に揺らしながら迫ってきたときの姿が印象に残っていて、YouTubeにあったアナグマの動画投稿を観たらそのものズバリだった。以前ハクビシンを目撃したことがあって眉間の白いすじが印象的だったが、アナグマの眉間にも薄く白いすじがあった。
タヌキ、ハクビシン、イノシシ、野うさぎ、リスとこの地での野生動物の目撃コレクションに新たにアナグマが加わった。まるで“野生の王国”だ。爬虫類もいろんな種類がいるが苦手なので(特にカエル)見ないようにしている。虫も同様。野鳥は興味はあるが観察する手段がないので鳴き声だけ聞いている。
例年、今くらいの季節にはウグイスのきれいな鳴き声がうるさいほどあちこちから聞こえてくるのだが今年はあまり聞こえない。自然環境の変化に敏感な野生生物だけによくないことを想像してしまう。