玉鋼

刀匠も活躍している那珂川町。小さい町ながら改めてその奥深さを知る。 那珂川町の刀匠・高野和也さんにお会いする機会があり、刀の原材料の玉鋼(たまはがね)を見せていただいた。 
 
 宝石のように光り輝く玉鋼。これをふいごで極限まで燃焼させた炭火で熱し、槌で叩いてのばし折り重ねまた叩いてのばし折り重ねて…、原料中の不純物を吹き飛ばしながら叩いてはのばしまた折り重ね叩いてはのばし…、気の遠くなるような鍛錬の結果、日本刀は出来上がる。
 
 持たせていただいた玉鋼は、そのサイズから予想したよりも遥かに重量感があった。全国でも数少ない刀匠として、日本古来の伝統・日本人の魂の象徴を受け継ぐ高野さんの背負っているものの重さもまた感じたのであった。