初秋の日光

 開催中の個展の休廊日に日光を訪れた。いろは坂をのぼれば、はじまったばかりの紅葉に出会えると期待したのだが標高の高い戦場ヶ原まで行ってもまだ紅葉には早すぎたようだ。ただ青空は青みを増し、吹き渡る風は肌寒いくらい冷たかった。午後早い時間にもかかわらず、強い秋の陽射しの中には薄黄色のフィルターを通したような秋色が充満している。中禅寺湖の湖面も秋色の陽射しを照り返し光り輝いていた。
 小杉放菴記念日光美術館では、「一体感醸成企画 日光在住の作家たち 小坂憲正ー感じる扉/香川大介ー生の絵画展」が開催されている。絵師・香川さんの独特な世界観が表現された絵画と、扉造形作家・小坂さんの作品が美術館内でコラボ展示されている。いづれもそれぞれの作品が放つエネルギーが美術館のスペースに満ちあふれるような展示で長い時間楽しませていただいた。



 もうすぐ日光に紅葉の季節がやってくる。次回訪れるときはどんな表情を見せてくれるのだろう。栃木県に日光がいてくれてよかった、なぁ。