油抜き

17022601 メタボな私のアブラを抜きたいのもやまやまですが、今回は昨年入会した「那珂川町竹芸会」の年に一度の恒例かつ重要な行事のひとつ“竹の油抜き”のお話です。

 油抜きとは青竹をより保存性の高い“白竹”に加工するための作業です。竹は昨年11月中旬に約3メートルの長さで切り出し数ヶ月間陰干ししたものを使います。当会での工程は次のとおりです。
 ドラム缶4つを縦に溶接加工した長大な容器に苛性ソーダを加えた水を満たし、薪を焚いて沸騰させたところに青竹を投入。約25分間煮沸してから竹を取り出し、おがくずと籾殻を混ぜたもので汚れや水分を拭き取ります。これを乾燥置き場に並べふたたび数ヶ月間乾燥。数ヶ月後には竹全体が均一な白さになりようやく竹工芸の素材となります。
 竹林から竹を切り出し素材を一から加工することも竹工芸の醍醐味なのかなぁ、とまだ六ツ目編みのカゴくらいしか制作してないのに思った次第です。

 この日は1回の投入で約30本煮沸する作業を10回くらい繰り返し、約300本の青竹の油抜きを一日がかりで楽しく行いました。竹だけでなく私のアブラも多少は抜けたことも期待したいところです(笑)。